こちらは「Backlog Advent Calendar 2024」18日目の投稿です。
この記事では、2024年12月14日に神奈川県横浜市で開催された「Backlog World 2024 in Yokohama 〜Grow Together〜」に参加・登壇した感想などを紹介します。
2024年8月から続く有志のイベント登壇ラッシュも、国内最大の Backlog ユーザーコミュニティ「JBUG」が催す最大級のイベントであるこちらで最後。無事2025年を迎えられるような発表になったのでしょうか...?
当日の発表内容と四方山話
イベントでは公募セッション採用枠として「フルリモートワーク×ハイパフォーマンスを支える企業文化とタスク管理」で発表を行いました。15分という短い発表枠をギリギリまで使用し、お伝えしたいことを詰めに詰め込んだパワフルな内容だったかと思います。
それもそのはずで、発表内容は2024年10月に実施した「JBUG 東北 + JAWS-UG いわて」のものがベースだから。当時30分で話した内容を15分で収まるよう再編成したものなので、ギリギリになるのは想定の範囲内と言えるでしょう。
ただ、当時の発表は一つだけ心残りがありまして、それは「組織的な課題を突破するタスク管理術にまで至れてなかった点」。
組織運営のスタンスや SaaS 活用、個人への権限委譲を推し進めるマクロ・マネジメントなどには触れられたものの、より具体的なマネジメント術まで至れていなかったのは JBUG へのアウトプットとしてどうなんだ?イベント当日は好意的なフィードバックを頂けたものの、より多くの方の目に触れたときどう思われるだろうか?と、ひっっじょ〜に悩ましく思っておりました。その悩みっぷりは、Backlog World へのプロポーザル (CFP) への応募を締め切り1時間前までためらうほど。
最終的には「落選した所でダメージゼロだから、来ないかもしれない次のチャンスを CFP を出さずに待つよりも、少しでもチャンスを掴める可能性に賭けよう!」というポジティブ思考で CFP を提出し、今日に至ります。公募採用の連絡を頂いた時は千載一遇のチャンスを頂いた気分になりましたね。
公募が決まった後は「当時の発表で足りない部分」を埋めながらアウトラインを組み、発表時間内で収まるよう蛇足と思われる内容を省略するなどして調整。手前味噌ですが、勤務先である株式会社ヘプタゴンの皆さんは優秀な方ばかりなので「フルリモートワーク/フルフレックスに由来するチョンボが意外と無いぞ...?」と思いつつ、聞き手の共感を引き出せる内容をお届けできる資料に仕上がったと思います。
15分考えてわからなかったら聞く #BacklogWorld pic.twitter.com/TD0ntFuQMf
— JBUG | BacklogWorld 2024無事開催できました! (@jbugofficial) 2024年12月14日
やっぱりBacklogに情報が集まっていることが重要。今日のいろんなセッションで出てきているし本当に重要ですよね #BacklogWorld pic.twitter.com/uRG0FYwS2J
— JBUG | BacklogWorld 2024無事開催できました! (@jbugofficial) 2024年12月14日
こうした背景が伝わったのかどうかは定かでありませんが、当日は同僚に加えてグループ会社であるデジタルキューブからも応援が駆けつけたり、他の JBUG や JAWS-UG などでお会いした方から応援のメッセージを頂いたりして大変励みになりました。加えて、登壇終了後には聞いてくれた方や他の登壇者の方から感想を頂けるなど、こちらも大変ありがたかったです。
「参加者を Grow させるはずが、私が一番 Grow していた」
本記事を執筆している今、一言で Backlog World を振り返るとこのような感じ。
最後の最後まで悩みましたが、チャレンジして本当に良かったと思える機会になりましたね。
しかし、発表の中に仕込んだネタ要素*1をちゃんと拾ってくる JBUG の X 運営は何者なんだ...?
パシフィコよわたしは帰ってきた #BacklogWorld
— JBUG | BacklogWorld 2024無事開催できました! (@jbugofficial) 2024年12月14日
他のセッションの感想など
ここまでは私の発表に関する内容でしたが、ここからは他のセッションの感想などを紹介します。
サービシンク名村さん「チームを楽に、プロジェクトを早く進めるためのBacklog」
午前中のセッションで一番印象的だったのはこちら。イベント中に X で投稿したとおり、名村さんはご自身で開かれているセミナー「誰がどう見てもそうとしか受け取れない文書術」を通じて存じ上げておりまして、講演を生で聴けるのを楽しみにしておりました。
その根底にある思想も含めて、よい意味での「言語化と情報伝達の鬼」という印象は Backlog World でも覆らず、タスク管理ツールを使う大前提の話や「記憶に頼らない仕事術」を実現する Backlog 活用など、とても参考になる話ばかりでした。惜しむらくは講演が終わった後、すぐに出られたのでご挨拶できなかった所。これは、そのうちご一緒できる日を夢見てアウトプット継続ですね...!
ティネクト安達さん「『頭のいい人が話す前に考えていること』〜プロジェクトで『信頼』を生む技術〜」
午後のセッションで印象的なのは沢山あるのですが、基調講演として披露されたこちらは共感できる内容ばかり。触れられた内容は私自身、日頃心がけているものなのですが、改めて言語化されると自身では気付けなかったことや「この要素なら人に伝達できるかもしれない」と思えることなど、新しい発見が多かったです。
デジタルキューブ恩田さん「人材開発の観点で活用するBacklog」
こちらはグループ内部の話なので日頃業務で見聞きした話題が題材になっているのですが「動機付けになるような新しい機会の提供」「適切に介入し続けながら見守り続ける」など、人材開発というフィルターによる気付きが多い内容でした。
他のアドカレで触れた通り、ヘプタゴンは組織フェーズ変化の真っ只中なので、グループ内ではあるものの一歩先行く先人の知見はためになるとしか言い様がありません。
また、2024年11月の CMC_Meetup 仙台 Vol.2 でもご一緒したピー・アール・オー河野さんも恩田さんと同じ領域の方のようなので、一度ざっくばらんにお喋りしてみたいですね。
Good Project Award 2024
セッション以外で印象に残っているのはこちらでしょうか。これは Backlog を提供する株式会社ヌーラボさんが行う、チームコラボレーションとその成果の観点から、2024年で最も素晴らしいプロジェクトを表彰する催し。
その最終プレゼンがこの Backlog World で行われたのですが、レギュレーションや審査プロセスを含めて思った以上に本格派のビジネスピッチで驚きました。優勝はユニフォームネクストさんの「営業DXプロジェクト」に決まったのですが、どのプロジェクトも背景となる課題と物語があり、JBUG というか Backlog の懐の広さを垣間見た気がします。
おわりに
応募締め切りまで CFP の提出をためらっていたほどの Backlog World 2024 in Yokohama でしたが、イベントを終えてみると大満足の内容。
セッションの内容がどれも素晴らしかったのは言うまでもありませんが、公募という機会を通じて、自身に矢を向けられたのも大変良い学びになりました。
多種多様な学びの機会を得られるのがコミュニティの良さだと改めて感じましたので、同様の機会は今後も積極的に活用していきたいです。
貴重な機会をいただけた Backlog World 2024 運営およびスポンサーの皆様、ありがとうございました!
*1:元ネタは機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY より「ソロモンよ、私は帰ってきた!」