2024年4月28日に岩手県花巻市で開催された「第12回イーハトーブ花巻ハーフマラソン」に出走しましたので、その記録などを本記事では紹介します。
開催当日、天候に恵まれたのは良かったのですが、4月には珍しく各地で25度を上回る夏日で、マラソンを行うには熱中症の観点からやや苦しい状況。加えて練習不足 & 初見のコースでぶっつけ本番にも程があった本大会。いったいどのような記録になったのでしょうか。
大会記録
さっそく本大会の記録ですが、ネットタイムが2時間5分54秒で完走という結果で終わりました。男性全体では645位 (1070人中)、年代別では 130位 (176人中) となっています。
タイムはそこまで悪くないのですが、キロあたり平均5分50秒前後の安定重視策を取ったこともあり、スピードに伸び悩みを感じたのは若干心残り。この辺りは10km 〜 20km のロング走を組み込むとか、普段のレースペースよりも少し早めの4分30秒〜5分台のインターバル走を組み込むなどして、慣れていくしかなさそうです。
また、スタート時間の都合で昨年の山形まるごとマラソンと同じく前泊だったのですが、移動と宿泊でパフォーマンスにブレが出ないような策も徹底したいと思ってます。
大会参加から出走までの流れ
本大会へは先述の山形まるごとマラソンなどと同じくランネットで申し込みを実施。シティマラソン規模の大会によく参加される方であればお馴染みの手順ですね。
スタート地点となる花巻市日居城野運動公園には花巻駅からシャトルバスで行くことになるのですが、新幹線の乗降駅である新花巻駅からはJR釜石線で移動する必要があるのが難点。
釜石線は所謂ローカル線のため本数が少なく、日が昇っている早い時間で移動し、花巻駅近辺で宿泊して大会に臨むのが吉...なのですが、今回は旅程の変遷もあってこれをやりませんでした。その理由は後ほど紹介します。
シャトルバスで運動公園についた後は、敷地内にある体育館で受け付け...を行う必要はなく、体育館内で着替えた後、手荷物預かり所へ荷物を預けてスタート地点へ。体育館と手荷物預かり所は別の箇所にあるのが初見だと気付きにくいポイントで、てっきり同じ場所にあると思ったらスタート地点となるグラウンド近くにあると聞き、内心「おおぅ...」という反応に。混雑回避のためだと思うのですが、個人的には更衣室と荷物預かり所は近くだと嬉しかったです。
スタートは他の大会と同じくウェーブ制が敷かれており、事前申告したタイムに応じて A〜C の三つに参加者を分けて整列が行われます。私を含む市民ランナーの大半がウェーブCに割り当てられることになるのですが、このウェーブだけ異様に人数が多くて、きめ細やかな案内と管理コストのバランスを取ることの難しさが垣間見えます。
コースについて
本大会のコースはスタート地点の運動公園から花巻温泉方面に向けて、山間の田園風景を駆け抜けていくというシンプルなもの。
田園風景というと平坦な印象を受けますが、基本的には山に向かって降りていく、典型的な後半勝負のコース。コースの特徴は地図から何となく読めてはいたのですが、先述の通り安全重視の走りをしたため、後半仕掛けられなかったのは課題に感じます。
また、山間という特徴から住宅地も少なく、沿道で声援を送ってくれる方もスタッフが中心。沿道からの応援を楽しみにしている方にはやや面白みに欠けますが、伸び伸びと自分の世界に入り込んで走るにはうってつけの大会という印象を持ちました。
ゴール後のエイドなど
ゴール後は、参加賞としておにぎりと蕎麦が特設テントから支給。スタッフには近隣の高校生もおり、若さを感じる威勢のよいかけ声はマラソンで疲れた身体に渇を入れてくれます。
その他、近隣の飲食店や菓子店から物販のテントやケータリングカーが数多く出店。中には「龍泉洞 水もちドリンク」というちょっと珍しいスイーツを出しているものも。
おわりに
2024年のマラソンシーズン幕開けとなる本大会でしたが、季節外れの暑さに負けず、完走で終えれたのは二重丸といって過言ではないと考えています。
ですが、ラップタイムや順位などの定量的な結果を見ると「もう少しいけたんじゃないか」という気持ちもあり、日々の練習不足や本番までに向けた調整に対する一工夫の必要性もまた見えてきた大会でもありました。
2週間後には「仙台国際ハーフマラソン 2024」が控えているので、今回得た気付きを可能な限りこれに活かして、よい走りが出来たらと思うところです。
(おまけ) 今回の旅程について
先述の通り、スタート時間の都合で花巻には前入りしたのですが、旅費節約の観点から行きだけは高速バスを使う変則的な旅程に。仙台発 - 花巻行きの高速バスは1日2本しか無い代わりに、料金が2700円と同区間の新幹線運賃 (約6800円) の半額以下とコストパフォーマンスは圧倒的。なので利用しない手はありません。
ただ、参加申し込みの時点では新幹線で移動する旅程だったため、宿泊地は新花巻のまま。バスが渋滞でハマったりすると、降車地の花巻駅から宿の最寄りの新花巻駅に電車で移動できなくなるリスクもあったので、宿のチョイスは旅程変更の時点で検討すべきでしたね。
そのリスクを考慮しても、今回の宿である「ケンジの宿」さんは大変興味深いところでした。
1泊あたり約3500円と、昨今のカプセルホテルでも考えられないほどの価格設定に驚いて思わず予約してしまったのですが、行き届いた内装にご主人や女将さんの丁寧な接客、施設内に飾られている宿泊者の感想など、都市圏の宿泊施設ではまず見られない光景ばかり。
総じて、本大会に係る一連の過程は、旅の醍醐味がギュギュッと凝縮された時間でした。遠方の大会に行くのは、こうした「走るまでの過程」も楽しめるので良いですね。