2024年8月9日〜10日にかけて勤務先が参加する企業間コミュニティ「re:light local」のイベントが愛媛県松山市であったのですが、松山 - 仙台の飛行機発着時間の都合で時間が空きができたため、折角ならばと少しだけ松山市内の観光スポットを散策してきました。
愛媛県松山市は今回の訪問で2回目。初回訪問時の模様は JAWS-UG (AWS Users Group - Japan) 愛媛勉強会の内容を中心に本ブログでお届けしていますが、観光要素は現地のローカルグルメを食べたことぐらい。
この記事では初回訪問時に訪れることができなかった松山城や道後温泉の紹介など、観光要素全振りの内容をお届けします。
- 松山市のシンボル「松山城」
- レトロな魅力が人を惹きつける「道後温泉本館」
- 正岡子規と夏目漱石による芸術・アートが広がる街並み
- 愛媛といったらやっぱりコレ!みかんスイーツ!
- 松山も夏は祭りに燃える「松山野球拳おどり」
- おわりに
松山市のシンボル「松山城」
最初に紹介するのは、国内に12カ所しかない現存天守の一つ「松山城」。松山市の観光名所で真っ先に思い浮かぶスポットの一つだと思います。
現存天守の中では過去に弘前城と姫路城へ行っているのですが、松山城もこれらに劣らない美しさ。天守の最上階まで昇ると松山市街を一望できるだけでなく、天気に恵まれば瀬戸内海を挟んで本州の山々の景色が見えるのも素敵です。
時間の都合で建築や展示物をじっくり眺めることは叶いませんでしたが、多数の櫓や門、石垣に見られる城郭建築や、内部の木組みに見られる伝統技術など、古きを今へ伝える重要文化財としての魅力を堪能することができました。公式サイトによると桜など、四季折々の風景が楽しめるのも魅力の一つとあるので、季節を変えてまた訪れたいですね。
なお、姫路城へ行ったときの模様は記事にしていますので、こちらも是非お読みください。
レトロな魅力が人を惹きつける「道後温泉本館」
続いて紹介するのは、2019年からの改修工事を経て全面営業を再開したばかりの「道後温泉本館」。日本最古の温泉の一つとして知られる道後温泉の中で、真っ先に訪れる場所の一つではないでしょうか。
この施設は、旧道後湯之町の町長・伊佐庭 如矢が「この道後温泉が100年たっても真似の出来ない物を造ってこそ意味がある」と言い続けて建設されたとされる代物。このエピソードは温泉街を散策する中で知ったのですが、道後の地にある「温泉」という経営資源に目をつけ、その強みを競争相手が少ない間で徹底的に伸ばす慧眼は素晴らしいと感じました。
道後温泉本館で面白いのは、皇族専用の部屋「又神殿 (ゆうしんでん)」があること。施設全体は明治〜昭和の近代和風建築に由来するレトロな魅力に溢れる建物なのですが、ここだけ襖に金箔と銀箔がふんだんに使われていたり、施設のシンボルである白鷺をあしらった細工が至るところにあったりと、どことなく安土・桃山文化を感じる豪華絢爛っぷり。いっぽうで皇室専用に由来する格調高さと宿泊施設としての機能に由来する落ち着いた佇まいが高度にバランスしていて、絵画や彫刻のような美しさを感じます。見学料に500円かかりますが、ここへ訪れたのならば一見の価値あり。
また、道後温泉本館は「入浴施設」でもあるので、見学だけでなく温泉への入浴も可能。一番安い「霊の湯」であれば入浴料 (500円) + タオル代 (250円) とリーズナブル。歴史的建造物そのままなので、リゾートホテルやスーパー銭湯ほどの快適さはありませんが、御影石をふんだんに使った浴槽は風情があるので、観光の記念に入るのも一興です。
正岡子規と夏目漱石による芸術・アートが広がる街並み
松山市は俳人・正岡子規の出生地であり、その盟友・夏目漱石が松山を舞台に書いたとされる作品「坊っちゃん」とともに、関連するランドマークがそこかしこにあります。
代表的なところでは伊予鉄を走る「坊っちゃん列車」や、松山城山ロープウェイ出入り口付近にある「坊っちゃんとマドンナ像」。確か「坊っちゃん」の作中で松山はあまりよろしくない扱いをされていたと覚えていますが、これを乗り越えて経営資源にしてしまう胆力が凄い。
そして松山城のふもとには、正岡子規を初めとする3人の人物を主役とした故・司馬遼太郎の作品「坂の上の雲」の歴史背景に関する展示が数多くある「坂の上の雲ミュージアム」と、旧松山藩主の子孫・久松 定謨が建設した「萬翠荘 (ばんすいそう)」が。いずれも今日となっては貴重な展示が見られるだけでなく建物そのものにも特徴があり、これらを擁する松山は芸術・アートの分野にも力を入れているのが窺えます。
愛媛といったらやっぱりコレ!みかんスイーツ!
そして愛媛を語る上では欠かせないのは「みかん」の存在。ご当地ゆるキャラの「みきゃん」も松山の至る所で見かけ、その愛らしい姿は見るたびにホッコリ。
県内産みかんを贅沢に使ったスイーツも豊富で、松山滞在中は道後ミルクチーズケエキの「愛媛丸ごとみかんパフェ」と 10 FACTORY の「みかんジェラート」の2種に舌鼓。みかんの程よい酸味が真夏にピッタリで、一時の涼をもたらしてくれます。
松山も夏は祭りに燃える「松山野球拳おどり」
今回訪れた時期はちょうど松山最大の祭り「松山野球拳おどり」の開催時期と重なっていたため、少しだけではありますが、その模様を見ることができました。
お恥ずかしながら、この祭りの存在を知ったのが今回が初めて。名称を聞いたとき「野球拳ってあの『野球するなら〜♪』で始まって、じゃんけんするアレだよね?踊るの?」ぐらいの認識だったのですが、いざ踊りを生で見てみると大迫力で驚き。そして仙台すずめ踊りと同じく、音楽や踊りの基本形は同じものを使いつつ、演舞する団体ごとに個性があるという発見も。百聞は一見にしかずとはこのことですね。
おわりに
初回訪問時には出来なかった松山市の散策を行ってみましたが、王道の観光名所を短時間でグルッと回れるコンパクトさはとても魅力。もちろん伊予や今治、宇和島の方に足を運べばより楽しい旅になるのでしょうが、愛媛初見の方や今回のように「散策したいけど時間が...」という場合において、満足度を高くできるのは観光地として良く整備されているのを感じます。
今回で王道スポットは回りきったと思うので、愛媛・松山へまた行く機会があるときはもう少しニッチなスポットを攻めてみようと考えてます。そうなると情報収集は必須かな...。