たかげべら

Written by Takahito KIKUCHI

自らの言葉で物語を綴り、未来への糧とする。それこそ私がブログを書く理由。

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(この記事は、はてなブログのお題機能 <特別お題「わたしがブログを書く理由」> に沿って作成しています)

本ブログ「たかげべら」は2022年12月に開設し、2023年9月で10か月を迎えました。

ブログメディアは過去に作っては消してを繰り返してきており、2010年代の SNS の世界的流行で「もうブログを書くことはない」と考えた時期もありました。しかし私は今こうやって、自らの体験したことや感じたことをブログで発信しています。

ブログを書く、ひいては「文章で誰かに物事を伝える行為」には独特の魅力があるのです

この記事では本ブログの開設経緯を改めて紹介すると共に、私が考えるブログを書く理由やその魅力について話したいと思います。

どうしてこのブログを開設したのか

本ブログ「たかげべら」を開設した理由は勤務先のアドベントカレンダーに参加するため。身も蓋もないことをいうと業務命令がきっかけです。

qiita.com

以前の記事でも紹介しましたが、2022年11月、勤務先の会社に親会社ができるという大きな環境変化がありました。親会社も IT 系企業のためテックカルチャーには非常に明るく、本ブログで度々レポートを書いているような IT コミュニティ活動への参加やそこでの情報発信を社員に推奨しています。

会社の仕組みとして情報発信を後押ししつつ、2社の共同作業の一環として生まれたのがこのアドベントカレンダー。私は現在エンジニアではないので、当初は「枠潰しになるし遠慮するか」と一歩引いていたのですが、周囲 (特に CXO の皆さん) から「お前情報発信力あるんだから書けや」と圧力...ではなくお願いを受け、生まれたのがこのブログです。

開設にあたりプラットフォームやドメインをどうしようかと多少悩みましたが、管理コストを下げるためにプラットフォームは「はてなブログ」に、長く続けた場合のことを考えた「独自ドメイン」の組み合わせでブログ運営を開始し、今に至ります。

ブログを情報発信のツールに選んだ理由の一つは、現在の私が情報発信を行うとすればマネジメントや戦略といった、ソフトウェア開発に直接関係ない話題が中核を担うと考えたため。アドベントカレンダーを管理するにあたり Qiita アカウントは開設しているのですが「Qiita ポエム」で検索すると賛否両論なのを知っているため、主たる情報発信ツールに選びませんでした。読み手と書き手のいい関係が構築できてこその「プラットフォーム」ですからね*1

なお、ブログ運営を開始するきっかけとなったアドベントカレンダーに寄稿した記事は、2022年12月5日に投稿した「AWS re:Invent 5K RUN に参加しました」をご覧ください。

takagerbera.com

私がブログを書く理由

特別お題にもある「私がブログを書く理由」ですが、ブログメディアそのものを自身の活動のポートフォリオ (作品集) とするため

ポートフォリオといってもウェブライターや専業ライターの分野でよく言われる「私はこれぐらい文章を書けます」のバロメータを目的としたものではなく、社内外での情報発信や各種認定歴の証明を「なぜそうしたか」のコメントを添えて行うストックメディアの形成を目的にしています。有り体にいうと「リッチな備忘録」ですね。

実はこの方針が固まったのは2023年3月に行われた JBUG (Japan Backlog User Group) 宮城への登壇が決まった後で、背景には「せっかく登壇するならば、自らの言葉でその記録を残したい」という想いがあります。こうして同イベントの登壇とレポート記事の作成を皮切りに、現在マイペースで更新し続けている訳です。

takagerbera.com

また、アフィリエイトを含む事業目的のブログだとドメインパワーを上げるために発信数を稼ぐことがしばしば行われますが、本ブログはそれを行いません。一度チャレンジしたこともあったのですが「投稿の量を稼ぐことに疲弊する感覚」が強くて続きませんでした。

ストックメディア × マイペースでどっしりと構えながら、自らの言葉で記録を綴る。

そうして完成したものを様々な方に見てもらい、未来への糧とする。

これが私がブログを書く理由です。

私が考える「文章で誰かに物事を伝える行為」の魅力

最後に「文章で誰かに物事を伝える行為」の魅力ですが、私はこれを「物語 (ストーリー) を描けること」としています。物語というのは、昔話や空想の話ではなく、書き手の人生の一部始終そのもの。同じ物事の顛末を書いたとしても、書き手が異なれば文章に宿る意思もまた異なります。人生の数だけ物語が生まれるのです。

私は X (旧 Twitter) などの SNS で特徴と言われる短文によるアウトプットよりも、ブログのような長文によるアウトプットが好みかつ得意です。しかし、誰もがそうでないのは理解しています。ではどうやったらその「長文によるアウトプット」が得意になるのか。

その秘訣は二つあり、一つは「文章を書く行為を重ねること」もう一つは「とにかく自分と向き合い続けること」ではないでしょうか。

私は「誰が読んでも意味が正確に伝わる文章」を書くことをモットーとするため、記事全体の整合性や誤字脱字の確認は必ず行います。数千文字に到達する長文であっても例外ではありません。これを行った上で「自分の意思」を最大限盛り込むのは難しいでしょう。

しかし、文章を日常的に書き続けていると、あるとき頭の中がクリアになる感覚に目覚め「伝えたい文章」と「伝わる文章」の両立が自然とできていました。

伝えたい文章...すなわち「自らの意思」が伝わる文章が書けるようになると、文章を書く時間が「単なる情報のアウトプット」から「内省」へと変化します。自身の内に秘めるものと向き合い、これを適切な言葉でアウトプットする。そのアウトプットから得られた別の刺激で自身に向き合いまた言語化。このサイクルを繰り返すうち、だんだん自分という存在が愛おしくなる

こうした哲学的な要素が、作っては消しての経験を何度しても、結局ブログへ戻ってくる独特な魅力に繋がってます。

最後に

記事作成時点のはてなブログ公式お題がとても興味深く、思わず筆を執ってしまいましたが、思った以上に長文となってしまいました。しかし、記事中で触れているとおり、書いている間はひたすらに自分と向き合っているので決して無駄ではなく、これからの人生に深みを持たせるための時間です。

ブログ開設を話題とする記事は初心者っぽくてあえて避けていたのですが、ある程度方針が定まった状態で振り返るのは悪くないと感じました。新しい気付きをもたらした公式お題には感謝しかありません。

blog.hatenablog.com

*1:ちなみに私は Qiita でのポエムは「有り」という考えです。